果たして一般的に木はどのように生まれ育ち、そして一生を終えるのだろうか?
木と種とどちらが先か?木はどのようにしてこの世界に誕生したのだろう?
その答えを教えてくれるのがこのゲーム・・・かどうかは分らない。
けれど、木にだって意思はあり世界を見つめ続けている・・・のかもしれない。
『How to Be a Tree』はZaphosが開発し公開しているインディーゲーム。
ハイセンスなビジュアルとサウンドトラックが素晴らしい。
プレイヤーは大地から解放された『木』となって身をよじりフィールドを
バウンドしたり転がったりしながら起伏を越え進みゴールを目指す。
『木』は複数のパーツで構成され、さながら蛇腹のようである。
蛇腹=枝を伸ばしたり縮めたりすることで開いた段ボール箱のようになったり、
一本の棒のようになったりしながら何故か『木』の進行を邪魔する丸ノコなどを
回避したり奇妙な三角形を集めたり、とどのつまりプラットフォーマーなのだが、
プレイヤーが操作するのは髭のオーバーオールでも青いハリネズミでもなく
『木』であると言うところが面白い。
しかし奇をてらっての『木』でもなく、植物とは本来かなり動的な存在であって
地下に根を伸ばして勢力を広げたり風に乗って飛行したり粘液で昆虫を捕らえたり、
だからもし世界のどこかに飛んだり跳ねたりする木が居たとしても驚きはしない。
ゴールに到達するとワールドマップに切り替わり、マップはツリー構造になっていて
一つのステージを走破するとその先が枝分かれして『木』はその先端を目指して
進んでいくこととなる。
途中のステージにはスペシャルなキー操作を解放するものもあり、
ステージは先に進むだけでなく時には戻ることで新たな道が拓けていくこともある。
そして幾重にも枝分かれしたマップの先端にはいよいよ結末が待っている。
『木』はどこに向かっていくのだろう?『木』は行く末に何を思い描く?
それを知りたいならば・・・身をよじれ。
キミの幹から生えるその枝葉は飾りじゃない。
果たして木はどのような旅をして、そして一生を終えるのだろうか?
さあ、機は熟した。
今こそ大地から解放され思うがままの『木』となるがいい!!