カベジマ研究所2

Legasyswareのゲーム開発と日常をゆるく適当に綴っていくブログ

4月1日、季節は春。

東北大震災の発生から20日が過ぎました。
被災地は未だ食料や燃料などの物資、インフラ、住居など、
ありとあらゆるものが不足しております。


日本の方、海外の方、多くの方々が義援金や支援物資の供出を
申し出てくれているのをニュースなどで見聞きし、人の優しさ、
思い遣りの大切さを・・・改めて感じます。


先日、私個人として東北地方・被災地援助の為の募金を致しましたが
Legasyswareとして、今出来ることは何かないだろうか・・・?
それを暫くの間考えておりました。


私たちが提供させていただいているものは・・・娯楽です。
こんな時勢に娯楽・・・ゲームなど、求められるだろうか?
こんな活動自体が皆さんに認められないのではないか・・・?
とても、とても悩みました。


そして導き出された答えは・・・人間にとって『遊ぶ事』は必要不可欠。
こんな状況だからこそ、柔軟な発想を持っていなければ困難を突破出来ない。
柔軟さとは心に設けられた一定の許容範囲・・・工学的な意味合いでの、
「遊び」そのものであると思うのです。


震災で心も体も深く傷ついた人たちも、そうで無かった人たちにも、
心のストレス・・・悲しみ、苦しみ、恐怖、無気力・・・様々な内圧が
生じて、皆が苦しんでいる。


更には経済的なダメージも非常に大きく、社会全体に不安が拡がっている。
このままの状態で良いのであれば・・・何も言う事はないし出来る事も無い。
けれど、このままで良い筈が無いのです。


私たちは生きています。そしてこれからも生きていかなければなりません。
失われたものは・・・2度と戻りませんが、少しでも、少しずつでも、
壊れてしまったものを直していかなければなりません。後の世代の為に。
それが・・・生き残った全ての人間に課せられた使命であると思うのです。


非常に厳しく困難な道のりになるでしょう。
でも、歩んでいかねばならない。


沢山の失われてしまった命と思い出の風景。その悲しみを、無念を、
我々日本人は血と肉と魂に代え、そして進んでいかなければならないのです。


だからこそ、遊ばねば。
遊ぶ事すら間々ならないのに、復興など成し遂げられるはずも無い。
しなやかに周到に、難しい局面に臨む為に心の疲れは残してはいけない。
だからこそ、娯楽は必要なのです。


下を向き、俯いていても仕方が無い。
それよりも・・・歌い、笑い、語らい、恋し、遊ぶ方が良い。
そうして気持ちがほぐれたら・・・また明日大事な仕事が待っているのです。


悲しみも、憎しみも、いつか笑顔に変えられるように。
やはり、人には遊ぶ事が必要なのです。


・・・Legasyswareでは困難に立ち向かわねばならない日本の為に、
新しくゲームを作る事にしました。


楽しい、気持ちの和むものであれば、皆も喜ぶかもしれない。
けれど、私は思うのです。今最も必要なのは・・・『不屈の闘志』なのだと。


決して諦めない気持ち、困難に立ち向かう勇気、それらを奮い起こし、
そして安らぎを与える事の出来る作品を作りたい・・・。


Legasyswareにそんな作品が作れるだろうか・・・?
それは判りません。ですがLegasyswareならば・・・やらねば。
愚かな事なのかもしれませんが、そう決断しました。


日本を応援する為の作品、それが『MORPHOSES(モルフォゼス)』です。
3つの形態を使い分ける、至ってシンプルなシューティングゲームですが、
きっと遊んだ人の心に何かが残る作品になるのではないかと思っています。


完成はまだ先ですが、この作品に注力し以後製作に邁進して参りますので、
皆様も応援の程、宜しくお願いいたします。




・・・開発中の作品のスクリーンショットを数枚、掲載したいと思います。
最後に、被災された東北地方の皆様方に心よりお見舞い申し上げます。


青嶋荒作