カベジマ研究所2

Legasyswareのゲーム開発と日常をゆるく適当に綴っていくブログ

お気楽レビュー 3DSソフト『大逆転裁判』

予約購入した大逆転裁判を先日ようやくクリアしました。
そこで大逆転裁判をプレイした感想日記など書いておこうと思うのですが
多少のネタバレを含むかも知れませんのでこれからプレイしてみようと言う方は
ご注意ください。



さて、このゲームは言わずと知れた人気ゲーム『逆転裁判シリーズ』の最新作ですが
これまでのシリーズとは異なる時代設定に異なるテイストのいわばスピンオフ作品で
厳密に言えばいつもの『逆転裁判』ではありません。


ではなんなのかと言うとそれは勿論『大逆転裁判』なのだと思います。
なのでお馴染み『逆転裁判』として評価するとややズレやズラが生じてしまう。


amazonでの評価を見ると星の数の平均はゲームの出来具合というよりは
その支持率を示しているように思う。シリーズの熱烈なファンほど反発が強いようです。


自分的には大逆転裁判は楽しめました。
ディレクターである巧舟氏のテイスト全開で少し悪ノリが過ぎるようにも感じますが
これぞまさに逆転裁判世界の空気と言った趣。


ただ・・・不満に思う部分はありますね。手放しで絶賛出来るようなゲームでもない。
1話2話辺りまでは「うわ・・・ヤヴァい、これツマンナイかも」なんて思ってましたし
その後も探偵パートが短かったり、法廷パートにあまりやってやった感がなかったり、
ナルホドよりも仲間キャラの方が明らかに優秀だったり・・・


ただ・・・それらはこのゲームが逆転裁判ではなく、『大逆転裁判』であるから、
つまり成歩堂 龍一ではなく、成歩堂 龍之介の物語であるから・・・だと思うわけです。


成歩堂 龍一は逆転裁判、第一作目の時点で弁護士です。そして24歳です。
対して、龍之介は確か19歳だったか・・・調べたけど龍之介の年齢は
はっきりしませんでしたが恐らく二十歳くらいです。弁護士ですらないです。


弁護士としての資格を持っておらず、それどころか弁護士になるための勉強すら
それまで一切して来なかった龍之介に果たして何が出来るのでしょうか?


amazonのレビューでは「検事をやっつける快感がない」などの意見が多く見られますが
弁護士ですらない東洋人の若者を前にして死神の異名をとるベテランが動揺など
見せようはずもない。これはごく当たり前なんじゃないかと思うわけです。


それにバンジークスがセリフ上では驚きつつも大げさなリアクションをしない
・・・それ自体がギャグであるようにも思えるわけです。つまり笑うトコロだと。
それにバンジークスが龍之介の立つ法廷を狙い撃ちしてくる辺りもポイントです。
彼には目的がある筈・・・そしてそれは龍之介を法廷で負かす事では恐らくないだろう
・・・なのでバンジークスは言い負かされて悔しがったりはしない(むしろ思惑通り?)。
もし別の検事が登場したならば、これまでのシリーズ同様のリアクションがあるのでは
ないでしょうか?


第2話のことにも触れておきたいと思います。
確か雑誌やゲーム系ニュースサイトでは第2話の事件の内容には触れていたと思うので
ここまではネタバレにならないと思いますが・・・亜双義くんのことです。




<<ココからネタバレ有>>












亜双義のことは不慮の事故(クロッポイに足をとられた)だったと言う結論で
事件は解決していますが・・・本当にそうだったのでしょうか?


確か細長刑事がこんな事を言っていた筈です。
「万が一、暗殺なんてことがあったら一大事だ」・・・とかなんとか。
詳しくは覚えていませんがつまり、亜双義には刑事が護衛についており、
暗殺される可能性があった・・・と言うことではないでしょうか?


亜双義は見るからに運動の出来そうな、武術などの経験のありそうな男です。
そんな人が猫に蹴躓いて首を折るとか・・・有り得ないでしょう?
転びそうになってもとっさに受身を取ったり、そもそも難なくバランスを取り
転ばないでしょうと。つまり亜双義の死には疑惑が有る・・・のかも知れない。


例えば・・・第1話の『クラーレ』を使われたのだとしたら?


或いはニコミナが部屋に居たときはまだ生きていてストロガノフを呼びに行った間に
謎の侵入者により首折をされたのかもしれない。


はたまた、この亜双義の死そのものが実は偽装で本当は生きている可能性も有る。
そう考えるとヴォルテックス主席判事の「君はアソーギの何を継ぐと言うのかね?」
みたいな問いかけに別の意味が出てくる可能性もあるわけです。


例えば龍之介をロンドンに連れてきて弁護士にする計画を亜双義は持っていた、
そしてそれはヴォルテックスも周知のこと・・・とか全て想像でしかないですが
要するに第2話は解決なんてしてないと。解決してないのだから法廷パートなんて
あるわけがない。


つまり・・・大逆転裁判はこの1本で完結してないわけです。
その辺はamazonのレビューでも散々言われてますが、つまりそう言うことだと。


最終話が盛り上がりにかけた・・・と言うような意見も出てましたがそこは個人の
感じ方次第かなと。私は最終話らしいエピソードだったと思います。
新・3部作の1発目としては。


ホームズ関連のことは巧舟氏の悪ノリが過ぎてると思いますが逆転裁判らしいと言えば
らしいキャラクターだとも言えます。むしろアイリスちゃんが賢すぎるのが気になるか。


「ヒロインが暴力を振るう」なんて意見も散見してましたがこれは別に気にならなかったかな。
そもそも投げ技だし。今回は発売日に入手できず、プレイする前にレビューを読んでいたので
「ヒロインが暴力を」と聞いてて、どんだけ凶暴な相方なんだ!?なんて思ってましたが
たぶん背負い投げ的なものだと思うのですが、柔道にしても合気にしても投げ技で投げられて
大して痛いもんでもないし暴力と言うか護身術なんじゃないの(攻めは最大の防御かな?)?
ヒロインが暴力・・・とか言ってたらね、『女だらけ』って言う漫画など到底読めないですよ。


まあ・・・長々書いてしまったんでこの辺で終わりにしますが、大逆転裁判
第一巻として十分楽しめました。まあまあ面白かったんじゃないかと思います。


これから大逆転裁判2や3にて、成歩堂 龍之介が一人前の弁護士として成長していく姿と
英国法曹界を巡る謎や陰謀に立ち向かう“大冒険”及び“大逆転”を見事描き出し、
このゲームの評価も大逆転させていって欲しいと願わんばかりと言うか・・・?


シリーズ続けば面白くなるに決まってるでしょ。
陪審員制の裁判もこなれてくればきっと思わず唸るような展開が出てくるだろうし
技術的な進歩もあると思う。


レイトンVS逆転裁判では主要キャラの複数人表示時にかなり処理落ちしてたので
陪審員はローポリモデルにせざるを得なかったんだろう・・・恐らく。


amazonのレビューで一番叩かれていたのは有料DLCの存在と続編ありきの売り方についての
批判でしたが・・・まあこの辺は開発費が高騰していくばかりのゲーム産業においては
価格据え置きで今までと同じボリュームで売るとか事実上無理でしょと。


ただ・・・ランドストマガジンは正直お得感はないですね。
内容を見極めんがべく、シーズンパス買いましたがショートショートは小ネタで
本編を補完するものではないし3DSテーマは私は設定してないし、
未使用曲やタクシューさんの登場する動画が見たいと言う方意外はお世話にならずとも
十分ではないかとも。厳しく言えば一つ100円で良かったんじゃないかと。


個人的には大逆転裁判は気に入ってます。第3話辺りから話が動き始め第4話でググッと来る。
そこまでの導入が冗長なのかもなと、そこで躓いてる感はあるんだけどロンドン2週間ですし
やっと仲間達と馴染んできたくらいにしか話が進んでませんからね。


まあ・・・まだまだ書き足らないような気分なんですけどキリがないですし、
このモヤモヤを収めるべく、来年辺りには大逆転裁判2をお願いしたいですともっ!!
(駄文失礼)