カベジマ研究所2

Legasyswareのゲーム開発と日常をゆるく適当に綴っていくブログ

大逆転裁判感想・・・その2

大逆転裁判の有料ダウンロードコンテンツである
『ランドストマガジン』第5号が配信開始された。


発売から1週間ごと・・・毎週木曜日に更新されるスタイルで
全部で8回を予定されているコンテンツだ。


前回の感想でも触れたけどシーズンパスでまとめて購入しても
あまりお得感はない・・・と個人的には感じる。


そもそも大逆転裁判はテキスト量はかなりあるけれど
ゲーム自体の難易度がさほど高くはないので
間を空けずに一気にプレイすれば1〜3日でクリアできてしまう。


その為、発売当日からamazonにて多数の購入者レビューが投稿された訳だが
発売から間を空けずしてエンディングを見て悶々としているプレイヤーに対し
毎週1号ずつ更新されるささやかな有料コンテンツでは火に油を注ぐ結果にもなりかねない。
これらに興味を維持する・需要を掘り返す役割はあまり感じない。


正直、大逆転裁判をもう一度最初から遊んでみようと言う気分には当分ならないだろう。
続編が出るとなったらその直前くらいにはもう一度遊んでみるかなとは思うけれど、
ゲームとしては物足りない面も多いし読み物として考えると物足りない面も多い。


そう、物足りない面も多いのだ。それが大逆転裁判の感想なのだ。


ランドストマガジンにしても前作の『レイトン教授VS逆転裁判』の
スペシャルコンテンツと同じようなコンセプトで、しかもそちらは無料だった。
ゲームの進行の度合いに応じて少しずつ解禁されていくルールだったら良かったと思う。


陪審員制の裁判はナルホドがまだまだ半人前であるからと言うかなんと言うか
「素人いじり」がこなれていない感じで、更に陪審員の「評決が一致した」発言が
事あるごとに挟まり、その度に最終弁論の権利を請求する・・・と言う流れが
最早茶番とすら思えてしまう。


何故ならば・・・「評決が一致」はこれがゲームである以上、
絶対に覆るから・・・である。


この裁判どっちに傾くか全く分からないぞ・・・と言う状況ならば
遊んでいてハラハラ感がある(選択を間違えればペナルティも受けるし)が
最終的に無罪を勝ち取る流れである以上、陪審員の評決が判決を決定付けることはない。


つまり最終弁論では「必ず陪審員を説得できる」のだから回数を重ねると
だんだん煩わしくすら感じるようになってしまうのだ。
(もう・・・お前ら黙って座ってろよ!!・・・と言いたくなる)


もし続編を出すのであれば、陪審員の評決が有罪で一致して最終弁論を行うのは
ここぞと言う場面のみ・・・一つの裁判で1回強程度に減らす方がいい気がする。
その方がドラマにも締りが出るだろう・・・多分。


陪審員に助手の役割を分担させると言うのもいいと思う。
そもそも陪審員は中立な立場であるはずなのだから基本「有罪要員」なのは
ルール的にちょっとズルい。中には弁護側に味方する人が居てもいいはずだ。
(味方してくれる人も居るけれど)とって付けたようなモブキャラではなく、
毎回ドラマの一員として欠かせないようなキャラが陪審員に一人か二人居れば
印象が大分良くなるはず。


あとは旧作では法廷が一旦閉廷・中断して弁護側・検察側に再度調査を命じられ、
法廷から探偵パートに行き、そこで分かった新たな事実を元に再び法廷に・・・
と言う流れがあったが今回の大逆転裁判ではそれがない。


当時の裁判がそうであったのか?裁判が一旦開始されたら判決が出るまで
法廷パートは基本中断されないのも舞台を狭く感じさせてしまう要因かもしれない。


とにかく登場人物が「しゃべっているだけ」のシーンが延々続く感じが
プレイヤーを置き去りにしてしまっている、見ているだけの時間が長い。


かつて成歩堂 龍一は「恐怖のツッコミ男」と呼ばれたことがあったが
龍之介も早く法廷と言う舞台で陪審員や裁判長と言う名の相方をいじり倒せるような
一人前のツッコミ男に成長し、硬直した状況をズバズバ両断できるようになってほしい。


面白いがまだ退屈、物足りない。それが今の感想。