カベジマ研究所2

Legasyswareのゲーム開発と日常をゆるく適当に綴っていくブログ

BATTLE CRUST(バトルクラスト) ミニ・レビュー

前回、近々バトルクラストのレビューをすると書いたけれど
近頃また微熱が続いてて集中力に欠いていたので結果、出来ていなかった。


それと、まだコンティニューしまくって1回クリアしたきりだったので
もう少しプレイを詰めていきたかったのだが、このまま先延ばし先延ばし
してしまうとゲームプレイ時の記憶や記事にする意欲が薄れてしまうし
このブログの更新の予定にも都合はあるので、ミニ・レビューとして
今思っていることを簡単にまとめて書いてみようと思う。


・・・こんな書き方をすると、私がこのゲームに否定的な見解を持っていて、
何か文句を言ってやろうなど思い書いたものなのかと思われるかもしれないが
全くそんなことはないです。以下、本文。




バトルクラストはインフィノスシリーズでお馴染みの、ピコリンネソフトの新作、
レトロ・アーケードスタイルの縦スクロールシューティングゲームです。


プレイヤーの駆る最新型宇宙戦闘機『メテオストライカー』は5種類の主武装
3種類のチャージショットを持ちますが、これらはゲーム開始直後には使うことが出来ず、


チャージショットはアイテムキャリアーから入手できるアイテム取得後に装備される
『ビット』を持った状態でのみ使用可能で、5種類の主武装はビットを持った状態で
更にアイテムを取得することにより使用可能となる、2段階パワーアップ方式。


開発は2014年頃からスタートしていたようです。およそ2年で完成した計算です。
故にかゲーム的にはボリュームがさほどなく、意外にも簡素なつくりですが
レトロアーケードを標榜とするバトルクラストには計算どおりなのでしょう。
まだまだ粗はあるものの良く描き込まれたドット絵のグラフィックを見れば
どこに時間をかけたのかは言うまでもないと思います。


とは言えレトロであるが故の人を選ぶ感じ・ターゲットがピンポイント過ぎる辺りは
我々レガシスウェアのゲーム同様、メインストリートに出店するには地味過ぎるのは
否めません。


でもだからこそ、こう言ったゲームを作りたいと言う若者たちを応援したいと言う
気持ちを持つ人が決して少なくはないのだ・・・と思いますね。


肝心のゲームの出来はと言うと、上記を踏まえたうえで悪くはないです。
ステージの一つ一つがこじんまりとしながらもしっかりと練り込まれており、
難易度も適度に歯応えがあり攻略のしがいの有る、良作と言って差し支えない。


ただ、こう言った佇まいのものを求めていない方からすればバトルクラストは
魅力的には映らないかもしれません。


更に言えば・・・適度に歯応えがあると言う書き方をしましたがシンプルに言えば
『難しい』です。やり込めば道は開けますが、やはり簡単とは申し上げにくい。
その理由のひとつに“レトロアーケードの方法論を土台としていること”を
挙げたいと思います。


これは同ピコリンネの旧作インフィノスシリーズにも言えることなのですが、
ベースとなるゲームの論法がR-TYPEイメージファイトなどでありながら
その場無敵復活を採用している為にミスをした後の立て直しが場面によっては
厳しい・・・特にボス戦でミスすると復帰時にアイテムを取れなかった場合、
装備が一切ない状態で挑まねばならず、より苦しい戦いを強いられることになる。


恐らくボスは一定時間経過で自爆する(未確認)仕様であると思われるので、
その場合戦わずに逃げ続けていれば比較的安全にパス出来るのかもしれませんが
ここはもう一工夫欲しかったところ。


ほか、ボスの攻撃のセットの一つが終わる前に次のセットに入るパターンが多いのも
難易度を高く感じさせる要因の一つでしょうか?


レトロアーケードを地で行けばこう言った厳しさも味わいの一つに違いないのですが
この辺は作り手・受け手、それぞれに好みがあり正解が存在せず、万端纏めるのは
実際簡単ではないです。故にレトロは評価が割れて苦労が報われないことも多い。
作り手としてのハードル(対価を得る事が困難)が高い。


でもだからこそ、こう言ったチャレンジを評価して欲しい。
ゲームとして丁寧に作られており面白い、通好みの内容で万人ウケはしないが
製作陣の掲げるテーマに沿って信念を曲げず完成させている事が嬉しいではないか。


だが、『オールドファンにとって』・・・と言うフレーズを使いたくない。
是非若い世代の人たちにも遊んで欲しいと思う。


バトルクラストにはごまかしがない。視えたものを視えたままに描いている。
故に脚色も無いのだ(云わばざるそばのようなものだろうか?)。


最後に・・・だがやはり、ボリュームが足らないのが惜しいと思いますね。
ステージ数6つは尺を考えれば十分なのですがロケーション的には物足りません。
3分モードや5分モード、条件達成で開放される裏モードなど、メインディッシュとは
別のサービスも提供されていれば尚良かったのではないでしょうか?




バトルクラストのポイント


・よく描き込まれたドット絵
・九十九百太郎氏による疾走感有るカッコいいBGM
・昔ながらのアーケードゲームの雰囲気を上手く再現
・チャージ中は敵弾を受け止めたりチャージ球を敵に当てたり出来る
・3種類のチャージそれぞれに個性があり攻略に幅が有る
・レトロと言いつつも終盤〜ラストバトルの演出が凝っている
ワイドスクリーン選択時のジャストフィットな壁紙


おススメ度・10点満点で8、但しレトロ好きならマストバイ