カベジマ研究所2

Legasyswareのゲーム開発と日常をゆるく適当に綴っていくブログ

2018年、年頭の抱負。

皆さん明けましておめでとうございます。
レガシスウェアの青嶋です。


昨年は日本のビデオゲーム産業に幾つもの花が咲き、
希望溢るる年であったと思います。


レガシスウェアも幾つかのゲームを公開いたしましたが
結果としてはあまり芳しくはありませんでした。


これを失敗と捉えるか、まだまだこれからのものなのだと捉えるのか、
その判断は判定を行う人によって様々でしょう。


ですがこれだけは確定しています。
顔色を伺って、失敗であろうとなかろうと、この計画は決行します。


失敗だと分っているならば失敗を何度も繰り返し経験するために、
まだ望みがあると思えばその一縷にかけてしっかりと。


ですから、我々は何一つ顔色を変えず、
これからも製品を作り続けていく。ただそれだけのことなのです。


世の中は日々変り行き、
ジャパンブランドへの信頼も不変ではないかもしれません。


昨年世間を騒がせた『フェイクニュース』、
時に反感を買うこともある『インスタ映え』、
芸能人であったり政治家であったり、
主に知名度の高い方の失言から火の着く『炎上』、
これらに共通するのは俗に言う「バズり」です。


『多くの人の目にとまりさえすれば勝ち』


一見当たり前のように感じもしますがそれは内容を伴ってこそです。


今上に挙げた3つは全てただ『多くの人の目にとまった』だけで
内容があるかどうかまでは判然としません。


つまり内容が伴わなくとも、多くの人の目にとまりさえすれば勝ち、
そのような目算で生み出されたコンテンツなのです。


どうでしょう?面白いですか?好きですか?
流行の一言で片付けてしまっても何の問題もない他愛のないことかもしれません。


ですが、内容が無くても勝てるのであれば、
最早中身に力を入れる必要もないと、そうは思いませんか?


時代は正にそういった方向に進んでいます。
これからは嘘をついた人が勝つのです。


ですから嘘をつかない我々のような馬鹿な人間は確実に負けていくでしょう。


世の変化に柔軟に対応していくのが賢い人間だというならばそれでいいでしょう。
ですが、どうでしょう?


その方針でジャパンブランドは世界で勝負していけますか?


「どの様な方法を用いようと最終的に儲けた人間が勝ちなのだ」と胸を張る方々は
ジャパンブランドを世界に轟かせましたでしょうか?


『多くの人の目にとまりさえすれば勝ち』は瞬間的な人の共感に付け込んだ戦法です。
ふとわれに返った時に、その共感がまだ続くとは限りません。


熱が冷めた時に人は何を見るでしょう?
結局は品質なんです。


品質を見ずしてただただウケることに専念していればその先に待つのは
自分だけではなく、多くの人を巻き込んで転落していく奈落です。


ウケ狙いもいいですが、内容を伴ってこそ。
内容に不備があるならばウケを狙うことも一歩下がって見直すべき。


今、ジャパンブランドは危機に瀕している気がしてなりません。


海外からまるで日本製のような日本人好みの見た目の商品が入ってきて、
それを見て「海の向こうでもこう言ったものが流行っているんだ、
日本はこういったものが得意なのだからそれは明るい兆しだ」などと考えてはいけない。


もし海外から日本人が好む日本の製品のような見た目の商品がどんどん入ってくるとしたら、
それはそのような商品は日本の専売特許ではなくなったのだと、そう理解すべきです。


彼らの国に既に自前で日本の製品のような見た目のものを作る人たちが居て、
彼らは当然母国語でコミュニケーションができ、彼らの文化に根ざしたものを作れる。
そこには既に日本人の入っていくような隙間はない。


もし品質が低下しているならば尚のこと。


・・・念頭の抱負とはかけ離れた内容になってしまいましたが、
我々は肝に銘じておくべきだと思うのです。


『当たり前』を忘れてはいけないと。


レガシスウェアの今年の抱負、それは内容に偽りなしを貫き通す。
ただこれのみです。


世の先輩方、時代をリードする諸氏、気に障りましたなら申し訳ありません。
ですが誰かが軽んじた真似をすればそれは全体に飛び火する、
そういったことも忘れないで貰いたい。




2018年1月 レガシスウェア代表 青嶋荒作