カベジマ研究所2

Legasyswareのゲーム開発と日常をゆるく適当に綴っていくブログ

面白いストーリーの作り方。

・・・そんなものがあるなら教えて欲しい。


けれど、どうすれば面白いストーリーに近づいて行けるのかならば
教えられるかもしれない。


私は学生時代漫画にハマっていて、
一時期漫画家になりたいと思っていたことがあった。


でもプロになれるほど絵は上手くなかったので結局は諦めている。
その頃描いていた漫画は・・・正直まるで面白くない。


これは若かりし頃の過ちとかそう言うことではなく、
単に理解していなかった、解っていなかったと言うことなのだがさて、
どういうことなのだろうか?


その漫画は完結していないがストーリーは結末まで考えてあった。
物語は大局を踏まえてはいたが何一つ面白くない、何故か?




★一つ、キャラクターが立っていなかった。
その漫画は言わば復讐劇のようなストーリーで主人公は目的を果たすために
あらゆる困難に対し恐れず果敢に挑んでいく。


頭に血は上りやすいが真面目で賢く、
強敵に対し勇敢に立ち向かっていく様は物語の主人公としてかっこいい。
だが、真面目ゆえに脱線がなく役割をスムーズにこなしすぎていた。
その反動なのか、主人公の口調はやけに軽く必然性もないのに定期的に
挿入されるギャグもスベっていて、魅力は全く無かった。




★二つ、世界の広さに限りがあった。
物語の舞台は異世界だが現実世界に内包される形で存在しており、
四方が時空の壁のようなもので隔絶され国土のようなものも狭かった。
故にこの世界で起きうることにバリエーションが少なく、先の主人公の
性格も合わさって油断すれば数回で目的を果たしてしまいそうだった。




★三つ、登場人物が極端に少なかった。
一と二を踏まえれば当然のことである。




主にこのような理由でその時の漫画は面白くなかったのだが、
漫画が面白くないということは描いていた時も既に解っていて
ではどうすれば面白くなるのだろうと・・・それを自問し続けている。
そう、今でもだ。


未だにこの漫画を面白くする方法は見つかっていない。
上記のような理由に自身で気付いていて尚・・・だ。


では登場人物を増やそう・・・主人公も少しだけマヌケにしてみよう、
世界も少し広がりを持たそう・・・復讐以外の目的も持たせよう・・・だが、
そう考えれば考えるほど元の漫画のストーリーから遠ざかってしまい、
結局振り出しに戻る。


そしていつも思う。
「そうだこれは止めて新しい漫画を描こう!!」




表に出したことはないがこれ以降に描いた漫画は絵の出来はさておき、
自分で言うのもなんだが普通に面白い。


苦手なストーリーは抑えて得意なギャグに焦点を移し、
絵柄も自分の描きやすいものに改めたのだが・・・




つまりその様なことなのである。
面白いを客観的に理解すること(審美眼)も大事なのだが、
結局自分は何が出来て何が出来ないのか、それを把握することが一番肝心なのだ。


そして面白くないものは躊躇せずに取りやめる。
すると・・・結果的に面白いと思っているものにしか取り組まなくなっていく。




せっかくここまで考えたのに勿体無い・・・と思うことなかれ。
つまらない物語を考えてしまったことが、面白い物語を生むステップにつながる。


皆さんも創作の趣味がお有りならば
学生時代に作った人には見せられないものなどもお持ちかもしれない。


それを「どうすれば面白く出来るのか」を考え、そこで出てきた対処法を
新作に生かせば良い。ハイ、これホント。


(私の考えるストーリーを面白いと感じない方は別の方の意見を参考に)