カベジマ研究所2

Legasyswareのゲーム開発と日常をゆるく適当に綴っていくブログ

このシーンに合うのはこの曲だ

少なくとも、シューティングゲームにはBGMは欠かせない。

 

ノリの良い曲がかかっていると気持ちいいと言うだけでなく、

曲の進行具合でステージ内容を記憶したり攻略出来たり、

或いはBGMの拍がボタンやレバーを押したり弾いたりする

タイミングになっていたりと、ゲーム性やプレイフィールと

密接に関わっているからだ。

 

昨今のゲームは大容量化の恩恵で表現力も飛躍的に向上し

楽曲の出来が酷いゲームなどほぼ存在しなくなったのだが、

その一方でゲーム各々のシーンに演出面・プレイ面共に

ピッタリとはまるBGMを持つゲームは少なくなってしまった。

(異論は大いにあるだろうけれどここは断言させて戴く)

 

先ず、開幕のシーンに相応しい楽曲は基本的にノリノリの曲。

プレイヤーをゲームの世界=別次元に誘う入り口として、

非日常感が重要なのである。

 

クリエイターの趣味やクライアントの意向もあるだろうが

少なくともシューティングにおいては開幕でテンションが

上がらないと弾除けや出現即撃破の、ゲーム固有のリズムを

作りにくくなってしまう。

 

そしてボスの曲は更に重要だ。ゲームによってはボス専用の

曲が無い(ステージ曲のままボス戦に移行する)場合もあるが

ここでボスらしい曲がかからないと更にリズムを作りにくく

なってしまうのだ。

 

要はボス戦の緊張と各ステージの適度なリラックス状態とでの、

神経の交換が大切と言う事で、故にボス戦ではノリの良い曲よりも

緊張感漂う少し不気味な曲の方が相応しいのである。

 

その様な事も踏まえ、シューティングゲームにおいて理想的な

ボス戦の曲を持つゲームをいくつか挙げておこう。

 

1)沙羅曼蛇

2)TATSUJIN

3)雷電

 

勿論個人的な意見であるし、自分が古いゲームしか知らない・・・

と言うのもあるが、おおよそ本質を捉えていると思う。

 

「盛り上がる」と言う感じ方は人それぞれなので自分とは同じように

感じない人も沢山居るだろうし、趣味に合っている事が重要だと

感じる人も多いだろう。

 

昨今だとボス戦でボーカルの付いた曲がかかったり、激しい場面で

逆に静かな曲がかかったりする事もあると思うがそれが誘発するのは

恐らく「多幸感」であって戦いに向う兵士の血潮を沸き上がらせる

ものではないのである。

 

「このシーンに合うのはこの曲だ」

 

それがあるゲームはきっと良いゲームに違いない。

どんなに楽曲が良くても、それがシーンに合っていなければ

プレイヤーはやがて冷めてしまうのだ。

 

まあ・・・心のどこかにでも留め置いてくれたまえ。