カベジマ研究所2

Legasyswareのゲーム開発と日常をゆるく適当に綴っていくブログ

うる星やつら

10月13日24時55分より、放送開始となったリメイク版『うる星やつら』、

最初のテレビ放送から実に40年ぶりの新作TVアニメとなる。

 

最初に断っておくと自分はうる星やつらのファンでは無い。

高橋留美子先生のファンでも無い。

 

ただし、うる星やつら高橋留美子も特に嫌っているとか苦手だとか、

そう言う事でも無い。高橋留美子先生の漫画は面白いし好きだ。

 

当時この漫画がアニメ化されるという話を聞いた時に、「え?何故?」

と言う気持ちが強かった。自分はうる星やつらを読んでいなかったし

周囲にこの漫画の事を語る友人なども居なかったからである。

 

放送開始前にあたるにラムちゃんのブラが奪われる有名なシーンを

番宣で繰り返し放送していて、どう言うわけか自分も第一話を見た。

(恐らくその晩はプロ野球中継が無かったのだろう・・・知らんけど)

 

あたるとラムの鬼ごっこは面白かったが第二話(次回)放送も見ようとは

特に思わなかった。当時の自分はロボットや特撮ヒーローや昆虫にしか

興味が無かったからである。

 

全国の健全な少年はこの第一話(所謂おっぱい)で・・・みたいな話を

良く聞くが、自分は別に特になぁ・・・としか思わなかった。

 

そもそもだが、あの時代は『アニメファン』などと呼ばれる人達は

かなり特殊な扱いを受けていたのだ。アニメキャラの絵の付いたグッズを

持っているだけで変人扱いされるような時代だったのである。

 

うる星やつらのアニメは直ぐに大人気となり、全国に熱狂的なファンを

生み出した。当時ラムちゃんの紙袋を持った人達を見かける事があった。

イベント等で配布されたり購入したポスターやグッズなどを持ち運ぶ為に

使われたのだろう。そう言う人達は特に世の中から冷視されていた。

 

ロリコン文化』と言うものがある。今ロリコンと聞けば多くの人は

「幼女キャラ」を思い浮かべるだろう。しかし当時は違った。

アニメや漫画に登場する未成年女子に憧れを抱く者は皆、ロリコン

呼ばれたのだ。ラムちゃんナウシカもミンメイも、当時ならば須らく

ロリコン(或いは美少女)キャラだ。

 

そして有名な事件があって余計にアニメファンの肩身は狭くなった。

 

その頃の自分はゲームセンター通いが日常となり、次いでファミコン

一大ブームの到来により、完全にゲーム漬けの日々を送っていた。

(当時のファミコンブームは本当に凄まじく、ゲームに関してはクラスでも

異端視される事は無かった・・・パソゲー辺りは別として)

 

漫画好きの友人の影響でギャグ漫画やハードSF物は自分でも手にするように

なっていたがアニメには相変わらずハマらなかった。

 

対して、うる星やつらにハマっていた友人は貯金を叩き、親に借金までして、

LDボックスを購入したと自慢していた。見る用と保管用に2セット・・・だ。

 

うる星やつらは良い作品だと思う。ただあの頃の自分にとっては、そこは

近寄り難い世界だったのだ。だからこそ、当時のファンの熱は度を越えて

凄まじかったのだと思う。

 

「この作品の素晴らしさを伝えたい」・・・そう言う情熱が凄かったのだ。

 

そうこうして時は過ぎ、あのうる星やつらが再びアニメとなった。

今時のアニメとは明らかに違うノリは若者達にどう映るのだろう?

(インベーダーの襲来に合わせてかミサイルの発射もあったが・・・)

 

久々に見たが第一話、変わらず面白かった。ラムちゃんもキュートだ。

けれど・・・恐らく自分は第二話は見ないと思う。

 

それはこのアニメを駄作とみなしたからでは無い。

当時避けてきた自分の様な人間が入り込む余地は無いのだ。

 

どうあがいてもオタクにはなり切れないと思い知らされるのだ・・・。