物理とは・・・正直よく解らない。
普段何も考えずに『物理ダメージ』とか『物理エンジン』とか、
口にしたりテキストにしたりしてはいるものの、では実のところ
物理とはなんぞやと問いかけられても正しく答えられるかどうか、
非常に怪しいものである。
5日ほど前の事だが・・・突然自宅のWi-fi接続が出来なくなり、
スマホを何度も再起動させたり接続状態のチェックをしたり、
或いはLTE接続に切り替えて対処法を検索したりと復旧方法を
探ったのだが全く改善せず、ルータの故障かもしれないと考え
試しに有線接続で任天堂のスイッチをネットに繋げようとして、
そこで初めて「そもそもこの家はネットに接続出来ていない」
と言う事実を思い知らされる事となる。
その事実を知り、数分頭を抱えた。
いわく「何故(Why)?」
可能性としては、この家のネット環境は割と煩雑で接続機器を
いくつか跨いでいるので、そのどれかが故障している事が
考えられる。
或いは部屋の壁に取り付けられた(外部から引き込まれている)
ケーブル類が断線している可能性もある。
パッと見で断定できるものは何一つない。
なんだか酷く面倒な気分になり、機器やケーブルの一つ一つを
いちいち確認したくなくなった(ため息)。
ふと脳裏に何かが囁き・・・そうだ、もう一つ可能性がある。
ベランダに取り付けられた光回線を電気信号に変換する機器が
壊れているのではないのか?
昼間カラスがベランダ付近で騒いでいたと誰かが言っていた。
その話を聞いたのは・・・外出から帰った直後、家の前で、だ。
そしてその直後Wi-fiが使えなくなったのに気付く。
嫌な予感がしてベランダに向かうも辺りは既に暗くよく見えない。
暫く直下の一階の屋根を眺めていて・・・妙な気分になる。
いつもと何かが違っているような?
屋根の上にこんな線、通っていただろうか?
視線を光回線を電気信号に変換する機器に移して絶句した。
ケーブルが・・・途中までしかない!!
見下ろして屋根の上、這う電線のフレッシュ感。
「これか・・・!?」
ケーブルは完全に切断されていた。
ひとまずそれを屋根から拾いベランダの柵の部分にくくりつけ、
部屋に戻りLANケーブルの断線の修理法など調べ・・・
途方にくれた。
出来る事は何もなかったのだ。
もう業者を呼んで修理してもらうほかない。
だが明日修理したところで明後日また切断されたら?
考えていても仕方がない、明日夜が明けてから状況を調べ、
改めて対策を考えよう。
それに寝て起きたら自然に治っている様な事もあるかもしれない。
そして翌朝、ベランダに行って柵にくくりつけておいたケーブルが
無くなっている事を確認した。
逆に『カラスの仕業』と言う実感が強く湧き、ある種腑に落ちる。
しかし本当にどうしようか・・・この物理的な切断を。
ネットが使えないまま数日経過。カラスの巣作りまだ終わらぬか?
東京で新型コロナの感染者増、ロックダウンもあり得るとの報を聞き
慌てて業者に連絡する。
今ならまだ通常の対応をしてもらえるだろう。
でも来週になればどう局面が変わるか、見通せない。
そんなわけで業者の方に出向いてもらい、ネット接続は回復した。
そのまま配線だけ取り替えても
またカラスの被害に遭うかもしれないので頼んでケーブルに被覆を
してもらった。
これだけで防げるかは解らないが剥き出しの状態よりは耐久性も
あるだろう。
カラスよもう来るな。お前の好きな白い蔓はもう無くなった。
黒い蔓も好むな。DIYはこだわりを持ってナチュラルな素材を選べ。
物理的な切断はもうコリゴリだ。