カベジマ研究所2

Legasyswareのゲーム開発と日常をゆるく適当に綴っていくブログ

3DSはウサギか亀か・・・?

2月26日に任天堂3DSが発売されて、50日ほどが経過しました。
3月11日には日本のみならず、世界中を激震させた大災害が発生。


その前日までは賛否ありながらも、確実に盛り上がりを見せていた
新ハードですが・・・その後の経過は言うまでも無いでしょう。


震災は予期できるものではなかった。
日本中がゲームどころでは無くなった。
期待の新ハードも急ブレーキで急停止
・・・これは仕方のない事だ。


BUT・・・?


3DSのゲームは革新的に面白かったか?
3DSのゲームはDSのゲームを遥かに凌ぐボリュームだったか?
3DSのゲームは「3Dならでは」の体験を提供してくれたか?


・・・私は任天堂のゲームもハードも大好きです。
けれど、私は“信者”なんて呼ばれる(或いは自称する)様な人間ではないし
このブログ記事の中で何度も書いているように“メガドライバー”です。
(何故メガドライバー任天堂のハードを応援するようになったのか・・・?
それは又何れ、何処かでお話しましょう。その話は今は関係ない。)

私は機種・メーカー・ジャンル・国籍を問わず、全てのゲームが大好きで
特定のゲーム機やメーカーを盲目的に礼賛したりはしていません。


ですから3DSが「立体に見えない」事がある事を知っているし、
ローンチ(準ローンチ含む)のソフトが必ずしも良い出来のものばかりでは
なかった事も知っています。バッテリーの持続時間にもやや不満があるし、
データの読み書きも時折モタつくし、本体価格だって決して安くは無い。


だから、今の3DSの置かれている現状はある意味「正当な評価」とも言える。
けれど素性は良くは知りませんが・・・他のハードの“信者”なのでしょうか?
3DSがコケた事に大喜びしている人に対して、1ナノも共感できない。


任天堂は日本が世界に誇る一流の企業です。日本だけでなく全世界の、
多くの人の生活を支えてもいます。そして多くの人々が任天堂のゲームに
心を躍らせています。これはとても素晴らしい事だと思います。
仮にこの記事を読んでいるあなたが任天堂と言う会社が嫌いであったとしても、
この事実は変わらない。


震災が起きなければ、当初任天堂が予定していた年度内150万台出荷は、
確実に達成していたでしょう。ソフトや機能に不満があったとしても・・・です。
それほどに新ハードに高い期待が寄せられていたし、皆が任天堂のゲームを
愛していたからです。


それよりも震災でゲーム市場全体が冷え込んでいる事の方が遥かに恐ろしい。
3DSが・・・じゃなくて、日本のゲーム市場全体が・・・ですよ?
例えば、海外のパブリッシャーが今の日本市場をどう見ていると思いますか?
「日本の市場は魅力的、大いに開拓の余地がある」なんて思っていると思いますか?
今、国内メーカーは弱ってて、海外メーカーはもう関心が薄くって・・・?
その、“ナントカの信者さん”だって無関係じゃないんですよ?
日本からパッケージのゲームが消えるかも?少しは震え上がってくださいね。


・・・本音かヤケクソか「3DSオワタwww」など大喜びしている人もいますが
終わったどころか、まだ何も始まってはいない。


だって看板タイトルのゼルダやマリオどころか、あれだけ広告に力を入れていた
久々のオリジナルタイトル『スティールダイバー』すら発売になっていないんですよ?
初代DSがブレイクするのも脳トレどうぶつの森が発売になってライトユーザーが
大幅増加してからですし、たかだか1ヶ月半で何を見定められるのかと言う話。


まあ、この後に及んで何も始まっていない事が大問題な訳ではありますが・・・。
ニンテンドーeストアやバーチャルコンソールすら、サービス開始されてないよ)


そんな折、ようやっとスティールダイバーの発売日が5月12日に決まり、
ゼルダの伝説 時のオカリナ3Dが6月16日に、スターフォックス64 3Dが
7月14日に決定しました。仕切り直し、ですね。


これで3DSを取り巻く状況が好転するか・・・と言うと、それは難しいでしょう。
一度機運を逃してしまった以上、挽回するのはキッパリ言うけど容易じゃないです。
何よりも「ゲームどころじゃない」と言う空気は間単に入れ替えられるものではない。
ましてやスペック重視のコアゲーマーの、冷ややか過ぎる反応と言ったら・・・。


なので任天堂には、そろそろ本気を見せて貰いたいところです。
日本が世界に誇る一流の企業である証として・・・ね。


発売延期になっていたサードパーティーのソフトの大多数も発売日が決まり
3DSがやっと歩き出したと言う感じ。


「おい、遅すぎるよ!!のんびりし過ぎだろ!?」
ウサギと亀・・・童話で勝ったのは歩みを止めなかった方。
さて、再び目覚めた3DS、これからどんな走りを見せてくれるのでしょうかねぇ?