カベジマ研究所2

Legasyswareのゲーム開発と日常をゆるく適当に綴っていくブログ

ミニマルなインディーゲーム2つ

最近はまたこの間のパズルゲームとは別の試作に取り組んでいる。

ビジュアル面でこれまでとは異なる方向性に取り組んでいくつもり。

 

その関連で良いなと思った、個人的に印象に残るビジュアルを持った

インディーのゲームを2つばかり紹介しよう。

 

 

『Pocket Pilot』

 

 

Joseph Ferrariによる、ゲームボーイテーマのJAM「GBJAM 7」参加の

1ステージのみの3Dシューティングゲーム。プレイヤーが駆るのはプロペラ機だが

やろうとしている事は簡易版アフターバーナー

 

粒子の粗いセピア調の世界に滑らかなズーム処理は幾分オーバーテクノロジー

ではあるが、一つの様式として説得力はある。そして何よりカッコいい。

https://joseph-ferrari.itch.io/pocket-pilot

 

 

『Space Wave』

 

 

こちらはhbyによる1ステージ1ボスのショートな縦スクロールシューティング。

後期ファミコンソフトのような色数の少ないビジュアルでゲーム的にはシンプル

かつオーソドックス。

 

ビジュアルのセンスが良いのは言うまでもないのだが面白いのは背景の処理。

モゴモゴとうごめく雲か煙のような背景に何処かこの世のものでは無いような

不思議な空気を感じる。爆発時の十字のエフェクトも特徴的。

https://hby.itch.io/space-wave

 

 

今回取り上げた2つのゲームに共通するのはミニマルな内容(コンセプトモデル)、

盛り過ぎず素地の良さの解るビジュアル(映えに逃げていない)である。

(ついでにどちらもitch.io、ブラウザでプレイ可能と言う部分も共通)

 

インディーのゲームは商業作品と比べ、割かれるコスト・人員が少ない。

その為ミニマルなレトロ調のゲームはうってつけ・・・とも言えるのだが

それ以上にビジュアルやコンセプトに自身の信条を生かしやすいのではないか。

 

商業に限らず、モリモリとしたゲームは目にゴージャスに映り一般に好まれる。

でも自分は規格の外側へと挑戦している人達の作り上げるものの方が好きだ。

生き生きとしている。

 

色々な事を試し挑戦したその先に、ここから生み出されるまだ見ぬ新しいものの

予兆をそよそよと感じていたい。

アンパンチは暴力か?

アンパンマンのアンパンチは暴力なのか?と言うテーマが話題に上がっていた。

 

アンパンマンの説明は不要だと思うが、勿論やなせたかしの人気絵本のことだ。

結論から言えばアンパンマンの拳は正義の拳。だから暴力ではない。

 

そこに義があれば力でねじ伏せて解決することは正しい。

そうでなければ警官はひったくり犯一人取り押さえることができない。

 

・・・そもそも相手を蹴ったり殴ったりすることは暴力なのか?

と言う疑問が湧く。

 

暴力の概念までは知らないが少なくとも「手が当たってしまった」ことだけで

それを暴力と呼ぶべきではない。

 

例えば街角で不意に振り上げた腕が通行人の肩にぶつかってしまう様なことは

十分あり得ることだし、もし台風のような極度に強い風が吹いていれば

風にあおられた腕が誰かの顔面にスマッシュヒットしてしまう事だって

全くあり得ないことではない。

 

仮に今挙げた例を「事故」だとするのならば意図的に手をぶつければそれは

全て「暴力」なのか?

 

例えば空手やボクシングの試合で相手選手に突きやパンチを叩き込むことは

暴力なのか?

もしそうであるならばその様な競技は平和の祭典には採用されないだろう。

 

つまりここで問われる「暴力」とは押しなべて善悪の事であると解釈できる。

善悪は双極であるから悪の拳が暴力であるならば善の拳は暴力ではない。

つまりアンパンマンのアンパンチは正義の拳であるから暴力ではない。

 

問題にしたいのは「暴力」ではなく「暴力的」と言う言葉の方だ。

アンパンチがらみで最初に聞いたのは「アンパンチは暴力的」と言う様な

フレーズだった。

 

アンパンチは暴力的か否かで言えば暴力的だとも言える。

『相手をぶん殴る』と言う事実があるからだ。

 

しかし「○○的」は「○○」そのものではない。

例えば「社会的」は社会ではない。例えば「比較的」は比較ではない。

「攻撃的」は攻撃ではないし「定期的」は定期ではない。

 

その様ではあるが、そのものではない。

 

暴力的が暴力であるならば先に挙げた街角で不意に振り上げた腕も暴力だ。

満員電車で足を踏んでも暴力だし、なんでも拡大解釈し放題になる。

声を出しても暴力、汗を拭いても暴力、バスのつり革につかまって暴力、

エスカレーターのベルトに強く引っ張られて暴力、ジャムの蓋が硬くて暴力。

 

○○的には際限がない。なにしろ「それっぽい」だけで全て対象となってしまう。

だとすれば「アンパンチは非暴力的である」も成立させられないことはない。

 

しかしそんなものは言葉遊びに過ぎない。

『暴力的』なんて概念は実際どこにもない。

 

善か悪かで言えば理由もなく誰かを殴る事は悪。

でも相手に非がありそれを気付かせる為に必要だと言うならばそれは善。

 

だって善も悪も人間が勝手に決めたこと。

だったら暴力が悪だなんて決めなければ良い。

え?そんなの暴力的な見解だって?

 

そうだよ、その程度の話でしかないさ。時間の無駄。

「○○的」なんて「それっぽいね」ってだけだから。

 

 

※追記:義があれば暴力も正しいと書いたけれど義があるのは

法に定められた、それを執り行う資格を持つものだけ。

正しいと思えば誰でも力を振りかざして良い訳ではない。

誤解なきように。

 

ラインを張ると消えちゃうパズル Linehard ラインハルト

・・・と言うゲームをふりーむ!にて公開しました。

 

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Linehard ラインハルト

先月から開発していた技術検証メインのパズルゲームの試作版です。

公開したとは言ってもまだ完成してはいないのですが、

完成させる予定も今の所は無いので今回はここまで・・・と言った具合。

 

これまでにレガシスで公開しているゲームでもいくつか未完成のものが

ありますがそれらも基本的には技術検証メインの試作でしかないので、

反響がなければそのまま捨てて次に行くのみです。

 

一先ずトップダウン型のアクションとパズルゲームは既に経験したので

次に検証したいのはポイントクリックADVとオーソドックスなRPG

後はテキストを沢山使うようなタイプのゲームも検証してみたい。

 

ちなみに今回のゲームではブロックの落下と接地制御の処理を組む事と

ラインを張りライン上のブロックを消す処理を組む事が主題となっており

そこまでは多少手戻りながらも何とか形に出来ましたが、新たな課題も

生まれました。

 

それはゲームオーバーの処理をどうするか・・・と言うものです。

 

アクションやシューティングゲームならばプレイヤーが倒されれば

そこでゲームオーバーですが、パズルではそんな簡単にはいきません。

理論上の全ての手を試してそれでも駄目な時にのみ、手詰まりとなり

開発者はCPUにそれを判定させなければならないからです。

 

今回に関してはその具体策はもうイメージしていますがその検証は

今やらねばならないものではないと考えているので、課題は先送り

する事になるでしょう。

 

技術検証とはその様なものです。製品開発ではありませんから。

反響があって初めて正式プロジェクトにもなり得ます。

 

なので明日以降からはまたマキシマム2に戻りますが・・・こちらも

完成がいつになるかはまだ分りません。

 

ただし、こちらは正式なプロジェクトとして動いていますから、

いつかは完成に至るはずです。

 

またじわじわとやっていきましょう。ではまた。

 

PCエンジン miniに収録されるゲームに更に8タイトルを追加!

Konamiより来年3月19日に発売が予定されているPCエンジン miniに

当初発表されていた50タイトルに加え、更に8タイトルが収録され、

現時点では58本のゲームが収録される見込みとなった。

 


PCエンジン mini 全収録タイトル ラインナップトレーラー

今回新たに発表されたタイトルは以下の通り。

 

天外魔境II 卍MARU (CD-ROM2)
ギャラガ’88 (HuCARD)
ドラゴンスピリット (HuCARD)
源平討魔伝 (HuCARD)
スプラッターハウス (HuCARD)
ワルキューレの伝説 (HuCARD)
精霊戦士スプリガン (CD-ROM2)
スプリガン mark2 (CD-ROM2)

 

尚、今回もリストはオートマトン記事を参考とさせて貰っている。

 

前回は収録タイトルを見て「あまりおススメ出来ない」と結んだが、

今回追加されたタイトルも含めれば十分「おススメ」と言えるだろう。

 

収録タイトルが更に追加されたことに関しては恐らくプライムデーでの

予約数とSNSでのバズり具合を見てKonami側が判断したのだろう。

(もし予約が集まらなかったら50本のままだった可能性がある)

 

更に追加タイトルがあるのかなど、今後の情報も見逃せない。

 

尚、各PCエンジンタイトルの移植を担当するのはM2である事も

明らかにされた。

 

如何に収録タイトルが豪華であったとしても移植の出来やUIの使い勝手が

良くなければ話にならない。

M2が担当するのであればその様な心配も杞憂に終わるだろう。

 

念のためもう一度書いておこう。

発売日は2020年3月19日、価格は10500円で現状ではアマゾンでのみ

購入する事が出来る。まだ予約していない方は今すぐチェックしよう!!

どうしようかなぁ・・・

この間から技術検証メインで作っていた小規模パズルゲームが

おおよその形になった。

 

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Linehardプロトタイプ

形になったと言ってもプレイ出来る"だけ"の状態でパズルとして

面白いかと問われれば「どうだろう?」としか答えようがない。

今の所ランダムで配置されたブロックをルールに沿って消していく

モードしか選択できないので、極めて初期の段階と言った方が

しっくり来るだろう。

 

パズルゲームと言うのはシステムやルール云々よりも出題される

パズル問題の出来の良し悪しがゲームの評価の9割を占めるので、

動いてさえいればいいと言うようなものではなく今後どうするか

迷っている。

 

ステージを全て揃えて完成させるとなれば1年はかかるだろう。

本格的なステージはアップデートで追加することにして初回は

必要最小限のステージ構成に抑えたとしても絵や音だけでなく、

様々な演出や趣向を凝らしたものにしなければ確かな製品として

世に送り出すことは出来ない。

 

そしてそれ(労力)に見合うだけのゲームなのかと問われると

「どうだろう」としか答えようがない。

 

だからと言ってこのままお蔵入りにしてもあまり意味がないし、

公開するとしてもどのようなタイミング、どのような場で

公開するのが相応しいのか、全く答えが出ない。

 

どうしようかなぁ・・・

 

どこかでプロトタイプとして公開するだけしてみるつもりだけど

ここ最近はインディーの世界では名前や顔を知られていなければ

プレイすらして貰えないのが当たり前になっている。

 

時間をかければかけるほど見栄えは良くなるだろうけれど抱える損傷も

比例して大きくなっていく。

 

このゲームは技術検証がメインなので時間をかけ過ぎてはいけない。

見極めを・・・急がなければ。

 

面白くなる可能性が無いわけではないので余計に判断に迷ってしまう。

本当にどうしようかなぁ。

実験はいつでも続く


前回試作していたブロックの落下が形になったのでGIFにしてみた。

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3マッチパズル基礎部

 

 基礎の部分だけなのでまだまだゲームにもなっていないのだけど問題なく

処理出来るようになったので闇に葬られるのはギリギリ免れたみたい。

 

3マッチパズルの基礎部分・・・と題してはいるものの、

作ろうとしているのは3マッチパズルではないのでアレなのだが、

ここから3マッチパズルにも分岐していけるのも確かなのでテンプレとして

この状態も残しておくと色々活用出来そう。

 

前回の日記の追記にも書いたとおりブロックに同期するコリジョンとの

接触判定ではなく、Y座標監視による停止位置指定でバッチリ行っている。

 

この処理自体もかなり右往左往したけれど最終的にはシンプルな方法に

落ち着いたと思う。ただ・・・具体的な方法は明かさないことにする。

(ケチってるんじゃなくて計算式を殆ど使わずにおばあちゃんの知恵袋的な

解決方法を多用しているので一言では説明が出来ない)

 

シューティングゲームを作っているとシューティングゲームに必要な技術と

知識は身に付くけれど他のジャンルには疎くなりがちだと思う。

 

シューティングに限らずそのジャンルの頂点の作品を追いかけていけば

自然と皆が同じ方向に向いていく。

それはある意味では有用なことで、そして幸せなことだとも思う。

 

ユーザーの好む、既にあるゲームの代替機種や上位版のようなものを

作る方が支持を得られるだろうことは言うまでもない。

 

けれど新しいものは生まれにくくなるしシューティング以外の作品を

作りにくくもなっていく。結果として停滞を生む。

 

こうした考えから自分はユーザーと心が離れていくのだろうとも思う。

でも「あなたは○○みたいな作品を作り続けていればいい」みたいなことを

言われたって嬉しくはないんだよ。それでどんなに褒められたとしても。

 

まあ褒められた経験は殆どないんですけどね。

 

実験はいつでも、いつまでも続く。線路のない所を走っていく。

・・・ではまた。

 

 

苦戦中。

MAXIMUM2ではなく、息抜きで作っている別のゲームの話です。

MAXIMUM2にしてもガンコモンにしても完成までに時間のかかる

ゲームなので作っている間にどんどん「今時」の感覚と離れていく。

(とは言えレガシスは常に「まだないもの」を目指しているので

影響は少ない・・・と思いたい)

 

そんなわけで合い間合い間でリフレッシュすることが必須となる。

定期的に小サイズのゲームを公開しているのはそんな理由もあるのだ。

 

では今回はどんなゲームを作っているのかと言うと・・・

それは言えない悪しからず。

 

もったいぶっているわけではなく、モノになるかどうかが怪しいので

開発中の画像やゲームの内容などを明かしたところで意味が薄い。

 

苦戦しているのはブロックの落下と積み重なり。

これが思ったように行ってくれない。

 

ブロックの落下も接地判定も以前作ったプラットフォーマー試作の時に

経験しているのだけれど今回は大量のブロックが降ってくるパターン。

一つ一つの判定は問題はないし落下速度が極めて遅い場合も問題ない。

 

しかし同じ箇所に何段か積み重なったブロックが降ってくるパターンで

不具合が出てしまう。原因は解っている。

 

最初に接地判定をしたブロックの上に落ちてきた(と言うか真上に位置する)

ブロックが一つ下のブロックが接地処理を行なっているフレームにおいても

まだ移動しようとしているので

 

「画面最下部に接地」→「画面最下部に接地しているブロックに接地」→

「画面最下部に接地しているブロックに接地しているブロックに接地」・・・

のように重なっている数が多くなれば多くなるほど処理のズレも大きくなり、

どこかの時点で接地判定が間に合わず、すり抜けが起きてしまう。

 

最初はこれまでの応用で簡単に出来るはずだから3日くらいで完成かなど、

余裕で進めていたのだが思わぬ大苦戦でまだゲーム部分の試作にすら

到達出来ていないと言う、体たらく。

 

Havoc使えば簡単に出来るんだろうけれどプログラミング(cf2.5上でだけど)

の勉強も目的の一つなので自前で処理を組まねば意味がない。

 

そんなわけで苦戦しながらも何とか取り組み中。

まあ形に出来ず闇に葬り去る可能性もあるので取り組んだだけで終わる場合も

十分あるわけだけどね。

 

まあそんな感じです。ではまた。

 

※追記 結局接触判定は捨ててY座標の監視のみで判定するように変更した。

落下が発生した時に着地予定地点の高度を予め取得してその高度に達したら

落下を終了する処理にしたところ非常に上手く行った。

結果シューティングゲームの作成で得た知見は役に立たなかったけど・・・