カベジマ研究所2

Legasyswareのゲーム開発と日常をゆるく適当に綴っていくブログ

Roogoo Attack! (海外版DSソフト)

市販ゲームレビューの第一弾にこのタイトルを持ってくるのは
如何な物か・・・とも思うけれど、あまり気にせず行きましょう。

今回レビューするゲームは現状では海外でのみ販売されているDSソフト、
Roogoo Attack!』(発売元:SOUTH PEAK GAMES / 開発元:SPIDER MONK)です。



実はこのソフト、ワタクシ発売以前から注目してまして、発売されたら取り寄せて
購入するつもりでいたのですが・・・間の抜けたことにすっかり忘れてしまいまして、
北米では2009年6月末発売だったのですが・・・実際に購入したのは先月の事!!
(ソフト購入はbit-gamesにて・・・いつもお世話になっております)


ところで、このゲームにはオリジナル版(Xbox Live Arcade/Windows PC)が存在してまして、
DS版はその移植と言う扱いになるのだと思います。


・・・オリジナル版をプレイしていないのではっきりとは判りませんが、
ゲームのルールやステージ構成は恐らく同じなのではないかと思います。
(詳細知っておられる方、いらっしゃいましたらご一報下さい。)



では、このRoogoo Attack!がどんなゲームなのか簡単に説明しましょう。
画面には○や△、□、☆などの形の穴が空いたターンテーブル(選別機)が
何階層にも分かれて存在しています・・・何故その様な物が空中に浮んでいるのか、
それは聞かないで下さい。


そして空中からは●や、▲、■、★などの形をしたブロックが落下してきます。
・・・ここまで書けばもうお解かりだと思いますが、このRoogoo Attack!は、
このブロックを選別機上に空けられた、各々に対応する穴に通して最下段まで
運ぶ事が目的のパズルゲームです。


小さなお子様が遊ぶ玩具にヒントを得た物と考えられます。

(写真はトイザらス限定 おうちのパズル


非常にシンプル且つ分かり易いルールですが、ゲームの方はこれが意外と
瞬間的にややこしく、中々歯ごたえのある内容となっております。


難易度が“Casual”“Normal”“Goo-Roo”の3つから選べまして、
Casualが一番易しく、Goo-Rooが激ムズ。

ではNormalが普通=「お手頃な難易度」なのかと言うとそんな事もなく、
ゲームに慣れないうちからこちらを選択すれば痛い目を見るのは明らかなので
ここは皆さん素直に“Casual”を選択してください。


ゲームの操作方法を簡単に申し上げると十時キーでターンテーブルの回転、
Aボタンで高速落下、Bボタンで明暗2段重ねブロックの上下入れ替えです。


画面上部から落ちてくるブロックを同じ形の穴に通しそのブロックをまた、
一つ下の段の同じ穴に通す・・・ある程度下の階層に進むとブロックは一旦
特定段の穴の上に固定され、画面は最上層に戻り、また別のブロックを通す。


・・・これを繰り返し、ブロックを『特定段』に積みあげます。
一定の高さまで積み重なるとブロックは特定段の穴を通過し、今度は棒状に積み重なった
ブロックを最下段まで、同じ形の穴を通しつつ運んでいく・・・全ての形のブロックを
最下段に運べばステージクリアと言う流れです。


ここまでの説明でゲームの概要はほぼ伝わったのではないかと思いますが、
ゲームの面白さは、甚だ全く伝わっていないかと思います。


「これ面白いの?」
「・・・面白いです!!」


実はこのゲーム、ルールはシンプルですがステージの構造やギミックに
毎回趣向を凝らしてまして、面ごとに全く違った展開やパズル性があり、
直ぐに飽きないように工夫されているのです。


例えば・・・ある面では特定の階層に花の咲いている『花畑』があります。
この花畑のある段を棒状ブロックが通過すると画面は下から煽り見る視点に替わり、
どこからともなく現れた喋々により、今度は逆に棒状ブロックはどんどん上に
持ち上げられてしまいます。


間に障害物が無ければ何ら問題はありませんが・・・そうです!!
選別機は階層構造になっていますから、そのままブロックが上昇すれば、
何れは上段のターンテーブル底面に衝突してしまいます。


このケースは・・・勿論ターンテーブルを回転させてブロックを通過させます。
ですが視点が逆になっているので、レバーの左右も実は逆になっています。
素早く対応した穴に通す事が出来れば御の字ですが、タイミングが遅れれば、
形の違う穴に接触して、折角積み重ねたブロックの何枚かは画面外に弾き出されて
しまうかも知れません。


喋々は特定の階層まで上昇すると棒状ブロックを残し、飛び去ってしまいますが
ブロックが弾かれ枚数が減ってしまった場合は、もう一度特定段にブロックを
必要枚数重ねなければなりません。


もしミスをしても・・・このゲームは時間制なのでリカバリーは十分可能です。
落ち着いてターンテーブル選別機と向き合えば、それほど難しいことはありません。


他にもステージが進むと、突然『ブロックの色』を変えられてしまったり、
(ブロック形状は変わらないが瞬間的に別のものと見間違う事があり厄介)
色違いの2段重ねブロックが降って来て、形だけではなくブロックの上下色の
向きが正しくないとミスになったり、穴の上に邪魔な黒Roogooが居てそのままでは
通過できなかったり(その場合はブロック高速落下で反撃する)と仕掛けは多彩。


パズルはブロックだけでなく、『鳥の巣・卵・雌鳥・籠』の4つ重ねだったり、
『宝箱・金貨・箱の蓋』の3つ重ねや・・・その他ハンバーガーや雪だるまなど
ステージ毎に変化します。ブロック以外のパズルの場合は穴の形状ではなく、
穴の縁色と落下物の色を合わせます。色の指定が特に無いステージも有りますが
重ねる順番を間違えると、当然弾かれてしまうのでご注意を。


その他、クリア後のミニゲームや3Dシューティング風のスカイダイビング面なども有り
単なる落ち物パズルのバリエーションなどでは決してなく、非常にサービス精神に
溢れた良作ゲームである事は保証しますよ。


何より自分が感心したのはこのゲームのペース配分です。
各プレイヤーのゲームの進め方によってブロックの重なり方は変わって来ますから、
ブロックの出現順がランダムだとゲームになりませんし、また完全に固定されていれば
ゲームとしての面白みを欠いた物になってしまうでしょう。


各ステージごとに微妙にクリアーまでのルートやルールが異なる中、絶妙な配分で
ブロックが出現し、また時間制限もあり、適度な緊張感を常に感じつつこのシンプルな
パズルに挑戦し続ける、ある種ストイックなゲーム性にシビレまくりです!!



公式サイトを見ていただければよく判りますが、キャラクターも非常に可愛らしく、
何故に日本版が発売されないのかが不思議なくらい、良い作品だと思います。
まあ、日本ではパズルは今あまり受けないので、出しても売れないから・・・でしょうけどね。


オリジナルはXboxやPCですから当然横画面ですが、DS版は上下2画面を縦長の1枚として
使ってますから多機種版よりも視覚的な説得力がある・・・と言うのも“推し”の要因です。


Roogoo Attack!(海外版DSソフト)のお薦め度・・・☆☆☆☆(星4つ、かなりお薦め!!)